ビジネスマンのコスプレをしよう

会社を辞め、起業してから3年が経過した。

まだまだ収入は安定していなくて赤字家計ではあるものの、1年目より2年目、2年目より3年目と利益が伸びているので順調だと思う。

仕事自体にも慣れてきて、このままスケールアップしていけば今年こそは会社員時代の年収に届くような気がする。

・・・資金さえあれば。。

目次

資金力という壁

そう、在庫を抱えるビジネスの課題は「資金力」である。

副業だった頃は全然意識していなかった。むしろボーナスは全額事業に投資していて、資金はどんどん増えていた。

起業1年目、2年目もまだ規模が小さかったので資金の悩みは無かった。
事業が順調で少しずつ規模が拡大していき、段々と資金繰りが苦しくなってきた。

お金が足りなくなるのは成長している証拠なのだ。でも順調なのに苦しいのだから困った。

うさぎ屋本舗

お金欲しい。

銀行にお金を借りよう

「借金」というと悪いイメージのある方が多いかと思う。僕も借金は嫌いで、奨学金も可能な限り繰上返済をして早めに完済した。借りている状態が気持ち悪かった。

だけどどうやら事業において借金はステップアップであるらしい。「株式会社」だって株主からお金を集めて事業をしている。事業とはお金を借りてやるもの。と認識を改めるべきなのだ。

銀行からお金を借りるには、まずは融資の申込をして書類を提出、そして面談があるはずだ。

スーツを買いに行こう

うさぎ屋本舗

すみません、ちゃんとした服をください!

(店員さん)「それは、何用なんですか?」

「ええ、ちょっと銀行にお金を借りたくて。ああ、これですか。ちゃんとした人に見えます?」

(店員さん)「腕時計もつけるといいかもしれませんね。」

ちゃんとした大人は腕時計をしている

【ちゃんとした大人は腕時計をしている】

確かに昔そう聞いたことがある。その時は「ふーん。随分古い考え方だな」と思った。おそらくまだ携帯電話なんて無い時代は、腕時計をしていなければ時間を把握出来なかったのだと思う。「腕時計をしている=時間を把握している=時間を守れる」という事なんだろう。

時間を守れる人間がちゃんとしているというのに異論はない。でも今は腕時計が無くても時間を確認できるのだ。

本質は「時間を守る事」であるハズなのに、「彼は時計を付けていないからちゃんとしていない」というのは人を見た目で判断しているのと同じではないのか。

うさぎ屋本舗

人を見た目で判断するなんて良くない!腕時計反対!!

まだ若かった僕はそんな事を思って腕時計を買わなかった。まぁあれだ。ひねくれていたのだ。そうやって社会に上手く溶け込む事が出来なくて今に至るのである。

そんな過去もあって、いまさら腕時計をするのはなんだか負けな気がするのだ。

不必要にヒラヒラのついた服

40年も生きてやっと気づいたのだけど、「人にどう見られるか」は結構大事っぽい。とはいえ、「人にどう見られているか」を気にして自分を失くすのも嫌だ。

だったら「人にどう見られるか」ではなく「人にどう見せるか」と考えたらいいのではないか。

ビジネスマンのコスプレをして、世を忍ぶ仮の姿で街へ出るのだ。

本当は会社勤めも出来ない社会不適合者なのに、スーツを着てカフェでパソコンを開いてカタカタと音を鳴らす。もし周りの人に「あぁ、ビジネスマンがいるな」と思わせたら僕の勝ちだ。

人の目に怯えるのではなく、人の目を楽しむ為のゲームだ。

そう考えるとビジネスマンにとっての腕時計とは、ゴスロリの少女の服についたヒラヒラと同じである。

ゴスロリの少女の服についた不必要なヒラヒラは、もしそれがなければ少女は「ゴスロリの少女」と認識されなくなってしまう。ヒラヒラこそがゴスロリの【記号】なのである。

それと同じで腕時計は【時間を確認する為】のモノでは無く、ビジネスマンの【記号】であり、不必要ではあるが必要なのである。

ちゃんとした人に見えますか?

スーツと腕時計を購入して帰宅した僕はさっそく着用してみた。ちゃんとした人に見えるだろうか。

飼い猫のメイに聞いてみた。「ねぇねぇ、ちゃんとした人に見えるかな?」

寝ぼけまなこのメイは僕を一瞥して、

『私は人間の「ちゃんとした」ってよくわからないけれど、もし君が「ちゃんとした人」じゃなくっても私は君の事が好きだけどね。』

興味なさそうにそう言うと、またそっぽを向いて眠ってしまった。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次